うつ病の治療が終わりに近づいたら

物事のとらえ方を調整する

※プルメリアの花言葉は「陽だまり」です。

監修:名古屋大学大学院 医学系研究科
精神医学・親と子どもの心療学分野 教授
 尾崎 紀夫 先生

うつ病の再発予防のためには、うつ病を招きやすくしている思考パターンを少しずつ変えていくことも重要です。
人はある「状況」に遭遇したときに、その「状況」をどうとらえるかによって、感情や行動に変化が生じます。

例えば、職場でいろいろな仕事を抱え、仕事がたまっているときに、「とても自分にはできない・・・」と考えてしまうと、焦って「イライラする」、「不安になる」という感情が起こり、同時に「仕事が手につかない」という行動の変化が生じます。また、そのような不安によって、「胸がモヤモヤする」などのからだの症状があらわれてきます。ところが逆に、「たまった仕事」をみたときに、「自分のやれる範囲でがんばって、できないところは誰かに助けてもらおう」と考えれば、感情や行動の反応は違ってきます。

このように、物事のとらえ方は、日常生活を送るうえで、こころやからだにかかる負荷に影響を及ぼしています。しかし、物事のとらえ方というのは、その人にしみついてしまった癖のようなもので、ひとりで変えていくのはとても大変です。そこで、うつ病を招きやすくしている物事のとらえ方を修正していく治療を行います。病院へ通院しながらうつ病の治療を続けることの意義は、このようなひとりでは困難な治療を、医師の協力を得ながら一緒に進めていけることです。

物事のとらえ方を調整する 物事のとらえ方を調整する